アメリカMBA留学
アメリカMBAコースの特徴
MBA コースは 19881 年にアメリカのアイビーリーグの一校である University of Pennsylvania (ペンシルバニア大学)で生まれました。 MBA 留学を検討する際アメリカのビジネススクールが基準になります。アメリカの MBA コースは通常 2 年間で終了しますが、なぜイギリスやヨーロッパの MBA コースが 1 年間のものが多いのに対しアメリカの MBA コースは 2 年間なのでしょうか?その理由は、アメリカ MBA コースの幅広く様々なバックグラウンドを持った学生を受け入れている門戸の広さにあります。
アメリカMBAコーススケジュール
一年目
Fall 秋学期 | Winter 冬学期 | Summer 夏季休暇 |
9〜12月 | 1〜5月 | 6〜8月 |
必修科目 (基礎科目) |
必修科目 (基礎科目) |
インターンシップ 就職活動など |
基礎科目:マクロ・ミクロ経済、経済学、統計学、マーケティング学、人材管理学、ファイナンス(財務学)、会計学、情報管理学など。 | 就職課などでインターン先を探し実務経験を付ける。 |
二年目
Fall 秋学期 | Winter 冬学期 | Summer 夏季休暇 |
9〜12月 | 1〜5月 | 6〜8月 |
選択科目 (専門科目) |
選択科目 (基礎科目) |
卒業 |
専門科目:国際ビジネス、不動産学、インベストメント、起業論、国際財務学、国際マーケティング、国際経済、人材開発学、情報技術管理学など。 | 通常6月に卒業後OPTで一年間就労経験を付ける。 |
以上を見て分かるとおり、一年目は基礎科目を中心に学びますので、大学で経営学を専攻されていた方は少々消化不良気味かと思います。ただビジネスの基礎的な科目を英語にて一から学べる点は留学生にとっては心強いことだと思います。これはアメリカのビジネススクールが、経営学以外にも経済学、文学、心理学、生物学、建築学など様々な学部の学生を受け入れているため、全て平等に基礎科目から学ぶ必要があるために他なりません。
二年目になると副専攻を決めより専門的な科目を履修することになります。最後に州論文が課せられるか否かはコースによって異なります。
アメリカMBAコース特徴
アメリカのMBAコースの特徴は、二年間で基礎科目から学べることが最大の特徴だと思いますが、それ以外にもアメリカ独自の特徴が存在しますので、イギリスやヨーロッパのMBAコースと悩まれている方は参考にしてください。
二年目に副専攻が選べる:
イギリスやヨーロッパのMBAコースと違い二年間で終了するコースですが、なぜ二年間かかるかというと、基礎的な科目から学べるという理由とは別に二年目にコンセントレーション、マイナーなどと呼ばれる副専攻を選ぶことができます。どのような副専攻を選べるかということが各MBAコースの特徴と言えるでしょう。一般的には、会計学、経済学、財務学、国際ビジネス、マーケティング、人材管理学、情報管理学といった副専攻は用意されていますが、スポーツビジネス、バンキング、CPA準備コース、観光学、アートマネージメント、医療ビジネス、など特徴とある副専攻を開講しているクラスもあります。また、それぞれのMBAコースでも会計学に強いコースや、財務学で非常に有名なMBAコースなどそれぞれ強い分野があることも学校選びには非常に参考になります。
インターンシップ(企業実習)ができる:
アメリカのMBAコースは、ほとんどインターンシップをクラスの一環として用意しています。特に必修科目として課せられるケースも少なく、その場合は3ヶ月程度行われますが、終了後に卒業単位数として認めてもらうことができます。また必修科目として準備されている場合は、通常インターン先も学校側で斡旋してくれますのでインターン先を探す手間が省けコース中にインターンを希望している方は非常に理想的です。一方必修科目として開講されていない場合は、夏季休暇の期間に学校のキャリアオフィス(就職課)などを通してインターン先を自ら探す必要があります。インターンを行う理由は、 1)入学時に職歴が希薄な方が少しでもフルタイムの職歴を付け就職活動に備える 2)卒業後に就職したい企業へインターン生として参加して就職活動を有利に進める などがありますが、いずれにしてもアメリカはとにかく夏季休暇が長いのでどう過ごすかで卒業後が大きく変わることは言うまでもありません。
授業はケーススタディ中心:
アメリカのMBAクラスは主にケーススタディが中心の学校が多いのが特徴です。それこそ多い場合は在学中300を超えるケーススタディを行います。ケーススタディに答えはなく、職歴や知識を活かしいかに革命的な企画やプランニングを行えるかが重要になります。これは1990年代主流だった数理分析学に偏ったカリキュラムが批判を受け、特定の分野の分析には非常長けているが現場では一切リーダーシップやチームプレーができず、自己的プレーに走りがちなMBAホルダーに変革を起こすため各ビジネススクール大胆なカリキュラム改革を行った結果である。例えば一つのクラスに複数の教授が関わるだけでなく、実際に現場で活躍している経営者や有識者がクラスの講師やゲストスピーカーを勤め、実際の事例(ケース)を挙げてクラスを進めていきます。その場合多くのシュミレーションを学ぶことができ、生徒同士のグループワークなどを通して課題をこなすことが多いのでチームプレーも必然的に学ぶことができます。そのグループプロジェクトには実際の企業のマネージャーが加わることもあり、直接交渉術、チームワークの作りかた、ビジネスにおける倫理観などを学ぶことができることも特徴です。
アメリカのビジネススクールで学ぶということ:
言うまでもなくMBA教育の先駆者はアメリカであり、現在でも世界有数のビジネススクールはアメリカが中心であることは疑いようのない事実です。アメリカのビジネススクールは資本主義の発展と共に歩んできました。19世紀アメリカの資本主義の中で、効果的な生産管理術とは?、マンパワーも最も効果的に発揮できる組織戦略とは?、そして現在、最も効果的な金融技術とは?革新的な経営管理とは?、などアメリカのビジネス界でMBAコースは革新を続けてきました。MBAコースの中でも最も古い歴史を持つUniversity of Pennsylvania, Wharton Business Schoolもアメリカの大学であり、現在でもそのMBAコースは時代にニーズにより革新を続けています。ビジネス大国アメリカ、経済大国アメリカ、資本主義の元祖、そしてMBAコースの生みの親であるアメリカのビジネススクールで学ぶことが皆さんのキャリアに貢献することは間違いありません。