イギリスMBA留学

イギリスMBAコースの特徴

イギリスのMBAコースは一年間が主流です。アメリカの数学、統計などを駆使した分析主義のアメリカのビジネススクール違い、マネージメントスクールと呼ばれるイギリスのビジネススクールで開講されているMBAコースは経験主義、現実主義を中心とした実務経験を重要視するコースになります。ただ1990年代以降アメリカのビジネススクールもカリキュラム改革を行い、実践主義に移行されているので、現在は世界的にみて分析・解析中心の卓上の理論的MBAコースは非常に少なくなりました。イギリスのMBAコースはアメリカのMBAコースと対照するように発展してきましたので、効果的に一年間で学べるよう事務経験がある程度ある方を対象をしています。

イギリスMBAコーススケジュール

一年目

Fall 秋学期 Winter 冬学期 Summer 夏季休暇 卒業
9〜12月 1〜5月 6〜8月 9月
必修科目
(基礎科目)
選択科目
(専門科目)
卒業論文
(修士論文)
卒業式
基礎科目:マクロ・ミクロ経済、経済学、統計学、マーケティング学、人材管理学、ファイナンス(財務学)、会計学、情報管理学など。 専門科目:国際ビジネス、不動産学、インベストメント、起業論、国際財務学、国際マーケティング、国際経済、人材開発学、情報技術管理学など。 夏季学期は通常修士論文作成期間になります。  

上記のようにイギリスのMBAコースは一年間で終了します。最初はビジネスの基礎科目から始まり、第二学期では修士論文に備えより専門的な科目を選択科目として履修することができます。通常卒業までの最後の三ヶ月は修士論文に当てられ研究期間となります。通常イギリスのMBAコースはインターンシップはありませんが、代わりにプロジェクト実習としてグループで行うインターンシップを用意しているプログラムもありますし、コースによってはインターンシップをカリキュラムの中で必修科目として準備しているコースもあります。いずれにしても通常修士論文は課せられますので、研究・論文作成といった内容を苦手な方はアメリカのMBAコースの方が適していると言えるでしょう。

ビジネススクールとマネージメントスクール

アメリカは通常Business School (ビジネススクール)と呼ばれるのに対しManagement (マネージメントスクール)と呼ばれています。もちろん両方ともMBAコースを開講しています。ビジネススクールは通常「営利団体の管理運営方法(ビジネス)」を学びますが、これは資本主義大国アメリカで育ったMBAコースの特徴とも言えます。一方イギリスのビジネススクールはマネージメントスクールと呼ばれますが、これはさらに広い意味で経営運営方法を学ぶことを指しています。例えば学校、病院、政府行政機関など非営利団体の運営方法も幅広く学ぶことになります。ただ最近ではアメリカのビジネススクールの流れを汲むスクールもイギリスに多数存在しています。例えばLeeds University Business School、London School of Businessなどが有名です。こういったスクールではカリキュラムや教授法もアメリカのビジネススクールに似ています。

こういった流れを意識してか、アメリカでは最近MBAコースとは別にNPO・NGOマネージメント(NPO・NGO経営学)というコースを開講している学校もあります。いずれにしてもコース選びには卒業後のキャリアプランを考慮し細心の注意が必要です。

イギリスのMBAコースは職歴が必要:

イギリスのMBAコースはほとんど全てのコースで職歴が最低3年間必要になります。これはイギリスのMBAコースが経験主義に重きをおいているからであす。アメリカのMBAコースは職歴が希薄でもGMATのスコアや学生時代の経験などをアピールしMBAコースに入学することも可能ですが、イギリスのMBAコースは出願条件(入学条件ではなく)にフルタイム(大学卒業後の)の職歴最低3年を課している学校が多いので、新卒の方がイギリスのMBAコースに入学することはほぼ不可能です。これはイギリスのビジネスは経験から学ぶことが多い、数理学的アプローチは卓上の理論に過ぎず、「理屈」ではなく「経験」から学ぶことが最も重要というイギリス文化的背景が反映されていると言えます。そのため、イギリスのMBAコースでは効果的なビジネス戦略を学ぶためには文化的、歴史的、政治的背景を学ぶ必要があるという考えから、カリキュラムを営利団体の運営管理に限定せず政府機関や非営利団体なども含まれています。

また職歴がない新卒者や職歴が希薄な学生のためにMS Managementというコースを整備している学校が多く、このコースは学ぶ内容はMBAコースとほぼ変わりませんが、学生の対象を職歴ない、また職歴が3年以内に限定しているので同じバックグラウンドの学生が集まり効果的に学ぶことができます。

イギリスMBAコースの特徴

イギリスのMBAコースの最大の特徴は期間が一年で終了することとビジネスの学位であるにも関わらず卒業時に修士論文の提出を義務付けていることです。特に修士論文は通常卒業前の3〜4ヶ月使い作成する必要があり、これが修士号を取得するに値すると認められないとMBAの学位は取得することができません。

卒業までの期間は9月〜翌年の9月となり12ヶ月の集中コースになります。その間の休みはほとんどなく、できるだけ早く集中的に学ぶできるだけ早く実務に戻りたい方には適しています。特に企業に勤めている方は2年間だと認められないが一年間であれば休職が認められるケースも多く、イギリスのMBAコースはそういった時間の限られたビジネスマンに向いている留学先と言えます。

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